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パリの美術館
パリには、 さまざまな美術館があります。
時代やジャンルを越えて色々な作品を所蔵する総合美術館、あるアーティスト個人の作品を扱った美術館、特定のジャンルの作品を集めた美術館など。
「普段の生活ではあまり美術館に行かない」という人も、海外旅行の際には、その土地の有名な美術館に立ち寄ることもあると思います。
たくさんあるパリの美術館の中から、おすすめを選りすぐってご紹介します。
パリの三大美術館
三大美術館と呼ばれるのがこの3つです。
それぞれ、作品の制作年代によって所蔵する作品が分けられています(一部例外あり)。
・ルーヴル美術館:古代から二月革命(1848年)の前までの作品
・オルセー美術館:二月革命以降から第一次世界大戦(1914年)の作品
・国立近代美術館:第一次世界大戦以降、現代までの作品
つまり、ルーヴル美術館 → オルセー美術館 → 国立近代美術館 の順に見学すると、おおよそ美術史の流れに沿って作品を鑑賞出来ることになります。
パリ・ミュージアム・パスで入場出来る美術館には、パスOKのマーク を表示しています。
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ルーヴル美術館
世界でも最大級の美術館のひとつ。パリに行くなら、ルーヴルには行って欲しいな〜。超有名作品群があなたを待っています!美術館が好きな人は一日かけてゆっくりと。そうでもない人は、さくっとでいいから、ぜひ!
オルセー美術館
駅舎を改造した雰囲気の良い美術館。歴史画や宗教画が多いルーヴルより、日本人にとっては分かりやすい作品が多く、美術館に不慣れな人には実はオルセーの方がおすすめかも…。モネ、ルノワール、ゴッホなどはここでたくさん見られます。
国立近代美術館
特徴あるこの建物は「ポンピドーセンター」で、4階・5階部分にあたるのが「国立近代美術館」。ピカソ、シャガール、マティスなど。古典とは違った面白さや難解さがあります。ルーヴル・オルセーから続けてみると、とても興味深いです。
印象派好きな人におすすめの美術館(特にモネ好きの人!)
印象主義・ポスト印象主義はパリを中心に広がった芸術活動です。そのため、パリではこの時代の作品をたっぷり楽しむことができます。質・量ともに、とても豊かです。
オランジュリー美術館
印象派の大家・モネが晩年に作成した睡蓮の連作があります。モネは生涯で、睡蓮を題材に200もの作品を描いていますが、オランジュリーにある「睡蓮」は別格。楕円形の部屋の壁に沿うように、横長のキャンパスが設置されています。現在ジヴェルニーの売店になっている部屋が、この作品のためのアトリエでした。
この作品を描いたときのモネは80代。生涯を印象派として貫いたモネの集大成です。ぜひじっくり鑑賞して下さい!近づいたり離れたりすると見え方が変わります!他に、セザンヌ、ルノワール、ルソー、ユトリロなどがあります。
マルモッタン・モネ美術館
「印象派」という名称が生まれるきっかけとなった、モネの「印象・日の出」があることで知られます。モネの息子が作品を寄贈したことにより、モネ作品が充実。書簡やパレットなども展示されています。他にもモリゾ、マネ、シスレーなど印象派作品が多くあります。
もとは美術史家ポール・マルモッタン氏の邸宅で、一族のコレクションからスタートしました。調度品やナポレオン時代の絵画など、印象派以外の所蔵品はマルモッタンのコレクションです。
パリ16区、周辺は高級住宅街で、豊かな木々に囲まれたところにある落ち着いた雰囲気の美術館です。
芸術家個人の美術館
ある特定の画家の作品だけを集めた美術館は、その画家を好きな人には最高に楽しい場所となります。生前の画家がアトリエや住居としていた建物を、後に美術館にして公開したところも幾つかあります。
まるで画家のお宅を訪問するような気分を味わえますよ。
ピカソ美術館
ピカソはスペイン人ですが、パリで活躍した期間が長い芸術家です。そのため、世界各地に存在するピカソの美術館のなかでも、パリのこの美術館の所蔵品が、質・量ともに最高と言われています。長命で、作風が何度も変化したピカソの、初期から晩年までの作品を年代を追って鑑賞できます。 特定の画家の美術館にしては珍しく、団体客をよく見かけるのも特徴。それだけピカソは知名度が高く、興味を持つ人が多いのだと思います。ロダン美術館
ロダンが晩年暮らした邸宅が美術館となって公開されています。ロダンの作品と、ロダンが収集した美術品(ゴッホの絵画など)が中心。「考える人」「地獄の門」「接吻」「カレーの市民」など、代表作と言われるものが揃っています。弟子で恋人のカミーユ・クローデルの作品を展示している部屋もあります。
邸宅そのものも見事ですが、庭も素晴らしい! 庭だけの見学も可能です。季節の花々が咲き乱れ、小さな噴水がしぶきを上げています。木々に囲まれたロダンの彫像は、より一層のびのびとして見えます。
ギュスターヴ・モロー美術館
モローのアトリエ兼住居だった建物です。当時の流行りの展示方法を取り入れ、壁一面に隙間なく作品が展示されています。モローって、好きな人はとことん好きですよね(私もですが)。観ている人たちが、 一ヶ所からなかなか動かない様子が印象的でした。ドラクロワ美術館
同じくコアなファンが多いドラクロワ。サン・シュルピス教会の壁画制作を頼まれた時にここに引っ越してきました。アトリエ兼住居。「砂漠のマドレーヌ」やジョルジュ・サンドの肖像画はここにあります。他は有名作品の習作やスケッチなどが多いです。サンジェルマン・デ・プレ教会の近くです。
エスパス・モンマルトル・S.ダリ
テルトル広場の横にあります。規模は大きくはなく、美術館というより個性派のギャラリー的な印象。オブジェ、デッサン、ポスターなどがあります。薄暗い照明の館内に、ダリの肉声テープが流れ、シュルレアリストっぽい雰囲気は充分。リトグラフなど販売コーナーもあり。西洋絵画以外を扱う美術館
西洋の絵画や彫刻を扱う美術館が圧倒的に多い中、変わった収蔵品で人気を集める美術館もあります。西洋美術鑑賞が続いたら、少し傾向の違うものを見てみましょう。新鮮な面白さがありますよ。
ケ・ブランリー美術館
アフリカ、オセアニア、アジア、アメリカなどヨーロッパ以外の文明の原始美術がテーマ。オープンは、2006年と比較的新しい美術館です。展示品は古代の祭事やお祈りに使ったお面、装飾品、彫像、衣服など。詳しい謂れは知らなくても、それが何なのか直感的に理解できることも多く、人間の感覚には、国や時代を超えて共通するものがある
と感じます。建物の造りにも趣向が凝らされていて、洞窟の中を進んで行くような面白さがあります。
豪華絢爛な宮殿や、ヨーロッパ的芸術をたっぷり観た後でここへ行くと、ホッと心が緩みます。
ギメ美術館
実業家で東洋学者のエミール・ギメの東洋美術コレクション。展示は中国、日本はじめインドの仏教美術・ヒンドゥー教美術など。カンボジアのクメール美術はヨーロッパ屈指と言われるだけあって特に充実!ヨーロッパ人の視点が捉えたアジアの美術は、ある意味新鮮です。書簡と直筆博物館
政治家、画家、音楽家、作家などの直筆書簡や原稿、楽譜などを展示する博物館。近代だけでなく、けっこう古い人の手書きも残っていて、歴史上の人物が本当に居たことを実感できます。有名人のお墓参りが好きな人は、きっとここも好きなはず!クリュニー中世美術館
3世紀頃の共同浴場遺跡につくられた美術館。中世の美術工芸品を所蔵しています。パリにおいて中世がテーマになっている数少ない美術館の一つです。必見はタピストリー「貴婦人と一角獣」。5枚がそれぞれ5感を暗示し、残り一枚は何を表しているか謎のままです。
特に美術好きな人へおすすめの美術館
美術館が好きな人にこそおすすめしたい美術館というのもあります。初めてパリに行く人だったら先に行った方がいいところがありますし、美術館自体それほど好きでない人にも敢えておすすめはしませんが、 美術好きを自認する人なら、楽しめること確実!!
ジャックマール・アンドレ美術館
ジャックマールとアンドレというのは夫婦の名前で、ここは二人が住んでいたお屋敷です。個人のコレクションですが、その分野は多岐に渡り、二人が一年で収集に費やす金額は、ルーヴル美術館の年間予算を上回ることもあったそうです。ここではぜひ音声ガイドを借りてください(日本語有り・無料)。美術品に対する二人の理解と愛情の深さ、収集への情熱がよく分かります。こんな人生を送ってみたいよ、と思わせる内容です。
併設のティールームも人気(チケット無しでも利用可)。鑑賞の後はここでひと休みを。 パリミュージアムパスは使えませんが、年中無休、お正月も開いているおすすめの美術館です。
プティ・パレ
シャンゼリゼ大通りの端に、パリ万博(1900年)の美術品展示用に作られた施設。いかにも近代フランス的な美しい建造物です。市立なので、常設展は無料で見学できます。中世〜ルネサンス期と、18世紀以降のフランス芸術中心の二段構成(近代の方が多い)。 無料ということもあって、期待せずに行ったのですが、たっぷり見どころがありました。こんなにたくさん無料で見せてもらってすみません!的な気分に…。 中庭に面したカフェもおすすめです!ガイドブックなどでは扱いが小さく、あまり目立たないですが、有名どころの美術館は一通り観たという方、プティパレ未経験ならば、ぜひ行ってみてください!
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執筆:内田ユミ
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