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映画「ポンヌフの恋人」を見て Les Amants du Pont-Neuf


 この記事は、2011年に東京都内で リバイバル上映していた「ポンヌフの恋人」を見て書いたものです。
(2011年2月執筆)


「ポンヌフの恋人」は今から20年前、1991年に製作されたフランス映画である。20年目を記念して、現在リバイバル上映をしているので観て来た。

つれづれなるままに、感想など。(ネタばれ有り) 

汚れたパリ

セーヌ川にかかる パリで一番古い橋「ポンヌフ」で出会った二人の物語である。
そのイメージから、甘くてロマンチックな映画だと思っている人が多いようだが、実際はちょっと違う。
一応ラブ・ストーリーだから、ロマンチックな要素もあることはあるけれども……。

男は昔からの路上生活者、女は絶望の末に放浪生活を始めたばかりの家出人である。
二人とも薄汚れて、希望からは遠い。

メトロ構内随所に登場するパリの街並にも、人々が憧れるような華やかさはない。
割れた酒ビンの転がる大通り。 乱雑に資材が積まれた工事現場。
メトロ構内は、薄暗くて冷たくて、それでいて時々、生あたたかい風が どこからともなくやって来る。 すえた匂いまで漂ってきそうな、汚れたパリが満載の映画である。

でもパリは、その汚れ具合が魅力のひとつでもあると思う。 本来は美しいだろうに、汚れている感じが。 わけあって、心の深いところに悲しみを隠し持っているようで。

最後に観る絵

レンブラントジュリエット・ビノシュ演じる「ミシェル」は画学生。 病で視力を失いかけている。

目が見えなくなる前に、どうしてももう一度観たい絵があるといって、ある晩、路上生活者仲間のハンスと美術館に忍び込む。ハンスは、路上生活者になる以前、警備の仕事をしていたので、今も美術館の合鍵を持っている。
彼女が最後に観たかったのは、何の絵か?

なんと、レンブラントの自画像だった。なかなか渋い選択である。これを選ぶとは、さすが画学生!
一瞬しか映らなかったので、もしかしたら違っているかもしれないけど、多分この絵だったと思う。

ということは、忍び込んだのは、ルーヴル美術館てことになるんだけど……。
いくら20年前の設定とはいえ、退職者が合鍵を使って夜中に簡単に侵入できる程、ルーヴルのセキュリティは甘くはなかろうよ、と思った。


見えなくなる前に、「何か1枚だけ絵を観て来ていいよ」と言われたら、私なら何を観に行くだろう。
この映画を見た帰り道に考えた。

レンブラントではない。 ひょっとしたら今後、レンブラント・ラブ!になることがあるかもしれないけど、少なくとも今は違う。

最後に観るなら、何か明るい絵がいいだろう。

ムーラン・ド・ラ・ギャレット有力候補は、「絵は楽しくなきゃね(人生つらいんだから)」と言って描いていたルノワール。 ルノワール作品なら「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」かなー。 モンマルトルが舞台の、楽しくてキラキラした絵。描かれているのは、ルノワールの友人達だ。

 
オペラ座天井画もしくは、オペラ座に行ってシャガールの天井画を観るか。愛と夢に満ちたあの天井画。
豪華だし、いいかも。
一応ひとつの作品だから「一枚」だけど、大画面に色々な場面が描いてあるのでお得だし。
 
ひなげしでも、私はやっぱりモネにすると思う。モネ好きだから。 「睡蓮」ではない。「積みわら」とか「ポプラ並木」も違うかな。 モネで一番好きなのは「ひなげし」。 派手さはなく、小さい絵だけど、優しい穏やかな気持ちになれる絵。 「ひなげし」に決定。
 

結局ストーリー上、画学生ミシェルは視力を失わずに済む。……良かった!


あの「ポンヌフ」はオープンセット

ポンヌフ今回のリバイバル上映を観に行くにあたり、公式サイトを読んで初めて知ったのだが、この映画は、パリのポンヌフで撮影したものではないそうだ。 南仏の沼地に巨額の資金を投じて、オープンセットを作ったという。

ポンヌフ、セットなのか~。作ったとは びっくりだ。
当時この映画を観て、「パリね~、いつか行ってみたいな~」と思った人も大勢いただろうに。 パリじゃなかったんだって!
しかも、解体する費用が捻出できず、そのセットは今も残ってるらしい。 映画マニアの人が、グーグル・マップで紹介しているブログなどもあって、興味深かった。(*この写真は、パリのポン・ヌフ)

「目覚めよ!」と「まどろめ!」

ポンヌフ公開当時流行ったミシェルの最後のセリフ「目覚めよ、パリ!」は、「まどろめ、パリ!」に変わっていた。 最後で、全く意味が異なってしまったのだが……。

なぜ、真逆の言葉に変わったか、その経緯を何かのサイトで読んだことがあるのだが、今、どんなに検索しても、私と同じように「なんで変わったの?」と疑問に思っている人の記事しか出て来ない。

なんでだっけ? 確か、ビノシュの意向(?)でラストシーンが何パターンか撮られたとか、そんな話だったような……。 曖昧な記憶しかない。
知ってる人いたら、教えてください!


フランス映画におけるフランス語会話 

フランス語会話、思うように聞き取れなくて、がっかりだなぁ~と思った。
ごにょごにょごにょごにょ言ってて、全く分からん! たまーに、拾える表現がある程度。
ミカエルさんやパトリス(←NHK語学講座のフランス人講師)みたいに、あんなにハキハキと、分かりやすく区切ってしゃべってくれるフランス人は、実際には いないのだ。

だから、自分が喋るときも、はっきり発音しようと頑張るより、流れに乗って話すことを心がけた方が、通じやすい気がする。だからって、ビノシュの発音をマネしようにも、そう簡単にはできない。


上映情報

上映 有楽町の映画館では、朝一回のみの上映。 新宿の映画館では、レイトショーのみの上映。
なんとなく、朝から観るものではないような気がして、私は夜 行った。
レイトショーなのに、1300円じゃなくて、特別価格の1500円だった。
人気があるから、らしい。
お客さんもたくさん入っていた。

公式ページ → http://leoscarax.com/(*上映は終了しています)


以上、「ポンヌフの恋人」レポート終わり!

 

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