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オペラ座のナンパ師
オペラ座付近を歩いていたとき、あやしいフランス人男性に声をかけられた。
「日本の方ですか~?」
普段こういう人の相手をすることは絶対にないのだが、「東京ですか?埼玉ですか?」
と畳み掛けるように話しかけられ、「埼玉」に反応して、思わず相手の方をちらっと見てしまった。
それが相手に勢いを与えてしまい、トークが炸裂。
「埼玉のどこ?浦和?所沢?上尾?
私ね、北千住に住んでたことあるの。あやしいナンパ師なんかじゃないですよ~。」
いーや、絶対にあやしい。
ちなみに北千住は、埼玉じゃないからね。
しかし、「所沢」や「上尾」が出てくるところをみると、実際に多少は埼玉を知っているのだろう。
「パリは好きですか?」
「何の目的でパリに来たのですか?」
このあたりまでは良かった。 適当に短く答えながら、歩いていた。
「仕事は何ですか?」
「会社員です。」
本当は、会社はとうに辞めていたけれど、詳しく答える必要もないのでそう答えた。
「あー会社員……。つまらないねー。日本の社会は狭いから。」
どうやら、自分が手がけているグローバルな仕事の話題につなげたかったようだ。
しかし、なぜ初対面のあなたから、「つまらない仕事をしてますね」などと言われなければならないのか。
彼は、私がムッとしたのを感じ取ったらしい。
「コーヒーごちそうしますよ、カフェに入りませんか?」ときた。
急展開である。
「けっこうです!」
「どして~?」
「忙しいんでっ!」
あっち行け!とばかりにあやしいナンパ師を振り切って歩きながら、
私は以前勤めていた会社のことを思い出していた。
他人からは つまらなそうな仕事に見えていたとしても、私、けっこう会社好きだったな。
そうじゃなければ、こんなに怒ったりしないよね。
会社員時代のことは、今後もたぶん愛着を持って振り返ることができるだろう。
とても有難いことだと思う。
あやしいナンパ師は、それを教えに現れたお使いだったのかもしれない。
オペラ座周辺に滞在する人への注意
オペラ地区は、日本人観光客が多く滞在するエリアです。
日本人をねらったナンパ師が出没することはよく知られています。
日本人は基本的に警戒心が薄い、多額の現金を持ち歩いている、などと認識されていて、狙われやすい存在です。悪質な例では、何か困りごとがありそうな感じで話しかけて来るケースもあるそうです。「むやみに人を疑わない」というのは、平和な国で育った我々の良い点のひとつですが、海外旅行における防犯面では注意が必要です。
女性の二人、または三人連れは、特に狙われやすいと言われます。
一人で動く場合は自ずと注意するものですが、友人同士で行動する場合、どうしても警戒心が緩みやすい傾向があるので注意してください。
ナンパ師は、非常に言葉巧みで、どこまでが作り話か分からないような込み入った話をしてきます。
日本語もとても流暢です。
*ナンパ師のトーク詳細
「私の母は、○○大学(日本の有名大学)の教授をしていて、フランスと日本の比較文化を研究しています。
私も小さい頃から長く日本に住んでいて、サッカーチームに所属していました。
あなたのお名前を教えてもらえませんか? 下のお名前の漢字だけ。名字はけっこうです。
日本女性の名前の漢字は素晴らしいから。漢字は素晴らしい文化!
母の影響で、日本人の美意識に興味があります。」
こちらは無視しているのに、このような手の込んだ話を長々と喋りながら、同じ歩幅で横を歩き続けます。
とにかく無視するしかありませんが、長い時間にわたって無視し続けていると、そのうち暴言を吐いてきます。
できるだけ早めに、対応する意思が全くないことを毅然と示して、振り切ってください。
彼らは女性の扱いに慣れていて、はじめは優しく話しかけてきます。
見た目も そこそこ かっこいいかもしれませんが、騙されないで!
うっかり、相手から渡された飲み物を飲んだりしないように!
オペラ地区・ロワシーバス停から徒歩で約5分。ミニキッチン付きのホテル。サンラザール駅にも近く、郊外への観光にも便利。口コミも高評価。
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