HOME > パリひとり旅日記 トップ > ユーロと円の狭間で
スポンサード リンク
アパルトマンでひとり暮らし(ユーロと円の狭間で)
2008年のパリ滞在時、1ユーロは150円代後半だった。
パリ滞在の最初のうちは、何を買うにも、いちいちユーロから円に換算していた。
例えば、ミネラルウォーターを買うとする。
メトロのホームに設置されている自動販売機では、500mlのペットボトルが1.6ユーロだった。
円に換算すると、1ユーロ150円として、1本240円である。
日本では500mlの水は、駅の自動販売機で買ってもせいぜい150円。銘柄さえこだわらなければ、ドラッグストア等で 2リットルのペットボトルが100円で買えることを考えると、500mlで1.6ユーロ(240円)はずいぶん高い。
パリでもスーパーで買えば、もちろんもっと安い。
観光スポットでは2~2.5ユーロ、空港の売店では3.5ユーロ、カフェなど場所が提供されるところでは4~5ユーロ前後、と購入する場所に応じても当然価格は変わる。
水500mlに対して、状況も含め何ユーロなら妥当か、というような金銭感覚は必要だと思う。
しかし、パリにいてユーロで生活する以上、その場でなくなってしまう食品や消耗品に対する円換算は、あまり意味がないよなー、と思うようになった。
日本にいたらもっと安く手に入るかもしれないけど、ここは日本ではない。
ユーロはユーロで考えよう。パリにいるなら、自らをパリ仕様にしていかないと……。
だがそうはいっても、やはりパリの物価は高い。特に「外食」は、単なるユーロ換算以上の割高感がある。
たとえばカフェでランチを食べたら、これで2,000円相当か~高いな~、などと毎回のように考えていた。
日本に帰って来たら、もう換算しなくても、最初から価格は円で表示されている。
当たり前である。
だから代わりに、なんとなく、ユーロに換算してしまう。
成田空港内のうどん屋さんで、天ぷらうどんが980円だった。
うどん一杯で980円? ちょっと高いよね~、まぁ空港だから仕方ないか、エビ天も乗ってるしね……と思ったが、換算すれば6.5ユーロ。
あれ?ひょっとして安いのか? 6.5ユーロでエビ天入りのうどんが食べられるなんて!
それはそれはびっくりである。
しばらくはそんな調子で、何を買うにも いちいち円からユーロに換算していた。
お米(あきたこまち)2kgで1200円、5kgなら2,180円か~。
あらら、出発前より値上がりしてるなぁ。
でもユーロにしたら……?
おぉ~!なんと低価格!
まるで物価高が解消されたかような錯覚を起こしていた。
時差ボケはあっさり治り、体調はすぐにすっかり日本になじんでいたのだが、心理的にはなかなか、パリ仕様から抜け出せなかった。
パリ滞在中のある日のランチ。
チキンとレタスのサラダ、パン、ミネラルウォーター、
これでなんと16.4ユーロ。
150円換算で、2,460円。
高すぎでしょ…。
だいたい、水(ヴィッテル)が3ユーロ(450円)だもの。
(2012年現在はここまでユーロ高ではありませが、仮に1ユーロ100円としても、1,640円ですからね…。)
半セルフ式で、自分でトレーに食べたいものを乗せながら進んで、最後に会計します。私はメインにサラダを選びましたが、選択次第では、その場でお肉や魚を焼いてもらうこともできます。
近くには、オペラ座の裏側が、 遠くには、エッフェル塔、角度を変えればサクレクール寺院など、広範囲に渡ってパリの名所が見渡せます。
半セルフ式とはいえ、ロケーションが抜群に良いので、多少価格が高いのも仕方ないかもしれません。
外食の感覚と比較して、食材の価格はむしろ安いので、ある程度の日数滞在する人は、キッチン付きのホテルやアパートに滞在すると良いと思います。
日本に戻って来て成田で最初に食べたのは、
「うどんと太巻きのセット」980円。
太巻きに茶碗蒸しもついたこのセットにしました。
ユーロにしたら、6.5ユーロ。安っ!
プランタンで4回ランチが食べられるよ……。
考えても仕方ないけど、換算せずにはいられなかった、貧乏性の私…。
おすすめの記事
▲このページの上部に戻る