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奇跡のメダル教会(Chapelle Notre-Dame de la medaille Miraculeuse)

奇跡のメダル教会「奇跡のメダル教会/Chapelle Notre-Dame de la medaille Miraculeuse」は、聖ヴィンセンシオ・ア・パウロと聖ルイズ・ド・マリアックによって創立された「愛徳姉妹会」の総本部にあたる教会です。パリ5区、 Rue du Bac(バック通り)沿い に位置します。

この教会が世界に知られるきっかけとなったのが、「奇跡のメダル(不思議のメダイ・メダイユ)」です。

奇跡をもたらすと言われるメダルを求めて、世界中から大勢の信者が訪れます。

*「madaille(メダイユ)」とは、メダルを意味するフランス語





奇跡のメダル誕生までの経緯

1830年。修道女のカタリナ・ラブレの前に聖母マリアが姿を現し、カタリナに語りかけた。
「このとおりのメダイをつくりなさい。信頼の心でそれを身につける人にはたくさんの恵みがあるでしょう。」
カタリナには、メダルの表と裏のデザインが明確に見えた。

その2年後。当時、パリにも疫病コレラが蔓延していた。2000個のメダルが造られ配られると、病の蔓延は終息に向かった。以来、メダルは「奇跡のメダル/不思議のメダイ」と呼ばれ、大勢の人々がこのメダルを求めて、この教会を訪れるようになった。

現在もこのメダルは、信じる人々に 理屈では説明出来ない奇跡をもたらすと言われている。



聖カタリナ・ラブレの本

修道女「カタリナ・ラブレ」について

左写真の絵本は、教会の売店で買ったものです。カタリナの生涯と、史実も含めた当時の様子が、平易な言葉で書かれています。フランス語・英語他、主要言語に翻訳されたものが並んでいました。

9歳で母を亡くしたカタリナが、以後聖母マリア様を母のように思いながら信仰を深めていく過程や、修道女になった24歳のカタリナの前にマリア様が姿を表したときの様子等が詳細に書かれています。

カタリナは、自分のことは知られずに、お告げだけが世に広まるにはどうしたらよいかを考えました。生涯を通して、メダル作成の関係者以外に、カタリナが自分の特別な経験を口にすることはありませんでした。
ヨーロッパ中にメダルが広がっていたにも関わらず、その誕生の経緯を知る人は少なかったと伝えられています。

亡くなってから71年後の1947年、シスターカタリナは聖女の列に加えられました。
聖人の遺体は腐敗しないとされていて、カタリナの遺体は、今もこの教会に安置されています。

フランスにあるもう一つの巡礼地「ルルド」でマリア様の出現を体験した聖ベルナテッドの遺体も、同様に、腐敗せずに安置されています。



メダルに刻まれているデザインの意味

メダイの表側 <メダルの表面>
無原罪のマリア 人類の母マリア
球体(地球)の上に立ったマリア様の広げられた両手から光が放たれている。この光はマリア様に願う人々に与えられる恵みである。悪霊を象徴する蛇が、マリア様の足下で踏みつけられている。その下には、マリア様が出現した年号「1830」が刻まれている。
メダルの淵に書かれている文章:
「O Marie conçue sans péché priez pour nous qui avons recours à vous /原罪なくして宿られた聖マリア、あなたにより頼む 私たちのために祈ってください」
公式サイトのトップページで流れてくる歌の歌詞は、この文章で構成されている。


メダイの裏側<メダルの裏面>
人類に対する神の愛の計画 上に十字架を乗せた「M」の文字、2つの心臓、12の星が描かれている。十字架は、十字架の上でなくなったイエス様を、「M」をマリア様を表す。
2つの心臓のうち、この写真で向かって左側の心臓は、いばらで覆われて傷ついたイエス様の心臓、右側は苦しみの剣で貫かれたマリア様の心臓である。
周りを囲む12の星は、この教会の象徴。 自分を完全な捧げものにするまでの愛の力を表している。





「奇跡のメダル教会」内部の様子


奇跡のメダル教会


礼拝堂内部の様子です。

この画像は、売店で買ったポストカードをスキャンしたものです。(礼拝堂内部も撮影禁止というわけではなさそうでしたが、祈りを捧げている人々をどうしても写してしまうので、内部全体の写真は撮るのを控えました)

(1)1830年7月18-19日の最初のご出現の場所。聖母が座られた椅子はここに置かれていた。
(2)金の地球を持つ聖母像。1830年11月27日17時30分、聖カタリナにメダイが示された場所に置かれた。
(3)聖ルイズ・ド・マリアックの聖遺物箱。聖ヴィンセンシオと協働の愛徳姉妹会創立者。
(4)聖カタリナは1830年12月、ここで聖母のご出現を見る(正確な日付は言われていない)。
(5)1830年7月18日の最初のご出現を表す壁画。
(6)聖カタリナ・ラブレの遺体。聖カタリナは1830年にこの聖堂で聖母を見た。
(7)聖遺物箱。聖ヴィンセンシオ・ア・パウロの心臓。


奇跡のメダル教会門から礼拝堂までの通路です。
カタリナのところ以外にも、マリア様はたびたび姿を現したと言われています。
その記録が壁に刻まれています。
奇跡のメダル教会教会の入り口の門の上の内側。
マリア様が守ってくださっています。


奇跡のメダルを買うには

バック通り沿いの入り口の門を入ると、右手に売店があり、その奥に礼拝堂があります。メダルはこの売店で買うことができます。金色、銀色、青など、素材も大きさも何種類かありますが、メダルのデザイン(カタリナがマリア様から告げられたデザイン)はどれも同じです。

価格は、大きさや素材で異なります。1枚で1.5€〜2.5€ほどです。小さめのメダル6枚前後で2€というセットもあります。いずれにしても、大変リーズナブル。物価の高いパリにおいて、 2€前後で買えるものと言ったら限定されるので、メダルの価格を見ると「え?こんなに安くていいの?」という印象を受けます。

他にも、さらに小さいメダルが何十枚と入っているセットもありました。このメダルの成り立ちから考えると、教会を訪れた人がそれを買い求め、家族や友人や、その他助けを必要としている人々に差し上げてください、という意図なのだと思います。ちなみに、カトリック信者であるとか ないとかに関わらず、祈る人全てに恵みは与えられるそうです。


過去に管理人が教会で購入したメダルをご紹介します。他にもいろいろなセットがありました。また、メダル以外にも、上記で紹介したような本、ポストカード、ロザリオなどが販売されています。

奇跡のメダル
・シルバー 10枚入り
・ゴールド 6枚入り
・ブルー×ゴールド 2枚入り
それぞれ、一袋2ユーロでした(*2009年10月現在)
奇跡のメダル
メダルはネックレスを通せるようになっていて、ペンダントトップとして身に着けることができます。【*注意!ネックレスは付いていません。】
右側の銀のメダルが、たぶん一番大きいものだった思います。バチカン(チェーンを通すところ)を除いて、約3.2cmのほどです。
奇跡のメダル
100円ショップでみつけたストラップ用のヒモ(5本セットで100円)をつけてみました。いい感じ!
ネックレスをしない方におすすめです。
このメダルは、一枚目の写真にある10枚入りシルバー。1cmちょっとくらいの大きさです。


奇跡のメダル教会へのアクセス

礼拝堂、売店ともに、誰でも入ることができます。曜日や時間帯によって閉まっていることもあるので、公式サイトでチェックしてください。特に、お昼休みに注意です!


奇跡のメダル教会 周辺の Google MAP(別ウィンドウで開きます)

奇跡のメダル教会 公式ホームページ(注意:音が出ます)
http://www.chapellenotredamedelamedaillemiraculeuse.com/
オープン時間は、この↓ページ(英語)で確認できる。ミサの時間も掲載有り。
http://www.chapellenotredamedelamedaillemiraculeuse.com/EN/a__Welcome.asp

最寄り駅 メトロ10、12号線 Sévres Babylone(セーヴルバビロン駅)




メダルは希望へ導く光

奇跡のメダル教会メダルの説明が書かれた小さなパンフレットを見ると、「メダイはお守りではありません」と書かれています。

「メダイは、これを身に着ける人々を照らし、導き、希望のメッセンジャーとするための光です」

このメダルはお守りではなく、私を希望のメッセンジャーとして導くための光。 易しいようで難しい言葉だと思います。メダルが何かをしてくれるわけではなく、行動するのは メダルに導かれた私自身であるということでしょう。私は、その言葉を深く心に刻みました。

どういう経緯か、一部の人々の間では、奇跡のメダルは恋愛のお守りとして認識されているようです。恋愛にまつわる奇跡も起きるかもしれませんが、恋愛限定でありません。また、上記にも記したように、日本的感覚のいわゆる「お守り」とか「厄除け」等とは少し意味合いが違っています。



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