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レオナルド・ダ・ヴィンチ「モナリザ」La Joconde
世界で最も有名な肖像画です。
モデルについては数々の説がありましたが、現在はフィレンツェの富豪(織物商)の妻ということで、一応決着しています。
しかし、今も多くの謎が残ったままの作品です。描かれた時期とモデルの年齢が一致しないのでは? 注文主の手に渡らなかったのはなぜ? 背景に自然の風景が描かれているのはなぜ? などなど。
そもそも、モデルが誰がはっきりしなかったという時点で、「肖像画」としての概念から外れています。ある人物の姿を残すために描くのが「肖像画」だからです。レオナルドが残した他の肖像画には、人物を暗示させるような事物が作品の中にあしらわれ、誰を描いたものかが分かるようになっています。「モナリザ」だけが、あえて誰を描いたか 分からなくしているような気配があるのです。
スフマート」と「空気遠近法」
「モナリザ」の特徴のひとつは、レオナルドの卓越した技術にあります。絵の中に、筆の跡や輪郭はありません。レオナルドは、指の腹を使って描いていたとされています。この技法は「スフマート」と呼ばれるもので、繊細な質感や立体感を出しています。
もうひとつ、背景の表現に使われている「空気遠近法」も重要視されます。「空気遠近法」とは、遠くのものは近くのものよりぼやけて見えることを利用した技法です。
ルーヴルに行っても「モナリザ」には近づけないため、「スフマート」も「空気遠近法」も、本物を目の前にしても、「なんとなくそんな気がする」程度しか感じられないと思います。
グランドギャラリーしかし、ルーヴルには他にもレオナルドの作品があります。モナリザの正面にある「カナの婚礼」という大きな絵のある方の出口から出て「グランドギャラリー」に行ってください。そこには、「岩窟の聖母」や「聖母子と聖アンナ」や「洗礼者聖ヨハネ」が並んでいます。
これらも国宝級の作品なのですが、モナリザと違って間近に寄って鑑賞することができます。観光客も少なめ。ぜひ、モナリザのあとで、こちらもじっくり見て来て下さい。
パリのあとに、ロンドンへ行って「ロンドン・ナショナル・ギャラリー」を観に行く人は、特に「岩窟の聖母」をしっかりチェックしないと!ですね。(ロンドンにバージョン違いがあります)
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モナリザのフランス語タイトルは「La Joconde」
ルーヴル美術館に行ったら、多くの人が まずは とりあえず目指すのが「モナリザ」です。世界中の人が目当てに訪れる作品なので、館内のあちこちでモナリザの展示室の方向を示す案内を見かけます。
作品の名称は、日本では「モナリザ」ですが、フランス語では「La Joconde/ラ ジョコンド」です。
モナリザの展示室は、大勢の人が集まれるような広いスペースがとってあります。しかしそれでも、幾重にも人の波が出来ていて、なかなか近づけません。
写真撮影については、モナリザに限らず、ルールが時々変化していますので、実際に訪問した時の指示に従ってください。
(だいぶ前のことですが、2005年夏に訪問した時は、フラッシュなしなら撮影OKでした。その後2007年に行った時は、撮影自体が「禁止」になっていました。2008年秋に訪問した際には、再び、フラッシュなしなら撮影OKでした。一度は撮影を全面禁止にしたものの、現場での混乱が大きく、再び許可したという経緯のようです。)
「ルーヴルでモナリザ見てきたよ!」という記念にはなったと思いますが、作品そのものをキレイに撮るのは、私にとって至難の技でした。人がまわりに大勢いるし、厚いガラスケースに入っているし、近くまで寄れないし……。
人をかき分けて最前列まで進み、デジカメのズームを使ったり、明るさを調節したり、どうしたらまともに撮れるかと試行錯誤している時、ふと我に返りました。すっかり、写真を撮る事だけが目的となっている自分に気が付きました。頑張っても難しい撮影は記念程度にとどめて、実際に自分の目で見て楽しむことに集中した方がいいな、と思いました。
まわりにいる人たちも皆、デジカメや携帯電話をモナリザに向けて一心不乱にシャッターを切っていて、自分もその中の一人でありながら、笑ってしまいました。
撮影OKだった時には、たくさん写真を撮りました。
繰り返し「小さい作品だ」と聞いていたせいか、想像していたよりは大きいと感じました。立体感が際立っていて、とても存在感があります。体の丸みに触れられそうな感じ。
まるで、生きてる人が額の中にいるみたいだと思いました。
世界的に有名な作品ですから、色々な人が色々な感想を述べていますが、とにかく、自分の目で実際に見てみることをおすすめします。
どんなことを感じるか、楽しみですね。
キレイなポストカードが ショップ売られているので、写真撮影よりも、その場でしっかり鑑賞するほうが大事だと思います。
モナリザは、懸命に撮影している我々を見て、面白がっているかのような微笑みを浮かべていました。
「モナリザ」を見に集まる人たち。 このくらいなら、まだ空いてる方だと思います。
中央の壁に埋め込まれるような形でガラスケースに入った「モナリザ」が展示してあります。
モナリザ周辺は、人が多く、しかもみんな夢中になっている場所なので、スリの格好の仕事場になっているそうです。 見学の際は充分気を付けて!
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よみうりカルチャー「モナリザのひみつ」レオナルド没後500年 特別講座
西洋美術史上に名を残す天才として、誰もが知っているレオナルド・ダ・ヴィンチ。代表作の「モナリザ」は有名ですが、何がスゴイのかよく分からないという人が少なくありません。
レオナルド・ダ・ヴィンチが亡くなり500年という節目を迎えた今、「盛期ルネサンス」という時代背景と、現代まで続くルネサンス美術の影響や、作品の中でも特に「モナリザ」が特別視される理由について取り上げます。
巨匠を通して、西洋美術史に親しむ機会としてもお楽しみください。
★実施日:2019年9月29日(日)午後 ★会場:荻窪ルミネ(駅ビル) 7階ルミネサロン ★講師:内田ユミ
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