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「ベルサイユのばら」について語る


池田理代子作の「ベルサイユのばら」は、発表から40年近くになる現在でも、根強い人気を誇る漫画である。

この作品が「週刊マーガレット」に連載されていたころや、それに続くアニメや宝塚歌劇団などによる「ベルばらブーム」を、直接的には私は知らない。

私がこの作品に初めて接したのは中学生の時だ。夕方のアニメの再放送や、分厚い愛蔵本と呼ばれる漫画本によって、ファンになった。

そして今回、べルサイユ宮殿を訪問するにあたって、私は日本を発つ前にもう一度じっくり読みかえした。

「ベルサイユのばら」は、フランス革命期のべルサイユを舞台にした壮大な歴史漫画である。史実をベースにした物語で、作中には実在の人物と架空の人物が混在する。


鏡の回廊この作品は、単に、フランス革命の流れを辿る学習漫画ではない。
革命に翻弄されながら愛に目覚めていく登場人物、絡み合う人間関係、生と死、権力と富、愛と憎しみ、歴史の流れ、等々たくさんのテーマが込められている。そして、実際にあった事件と作者の創作によるエピソードが、非常に巧妙に組み合わされ、ドラマチックに展開していくのである。



終盤、アンドレの静かな愛に応えるオスカルが「愛に気づくのが遅すぎなくて良かった」と語るシーンがある。ストーリーを熟知している方なら「あぁ、あの辺ね!」とお分かりかと思うが、終盤のクライマックスに入る少し前の場面である。

中学〜高校時代にこの作品を読んでいた時には、ここでオスカルが言う台詞の意味を、私は本当には理解できていなかったように思う。

長い月日が経ち、人並み程度にいくつかの出会いと別れを経験し、今この年になってようやく、心で頷きながら読めるようになった。


「べルサイユのばら」を描いたとき、作者・池田理代子は24歳だったそうである。
24歳の作者が、オスカルにこの台詞を言わせていたのかと思うと驚く。自分が24歳の時、どんなことを考えて生きていたかを考えると、そもそも比較することでもないのだけれど、若くしてこんな物語を構築する池田理代子の才能に感心させられる。


歴史的事実に関する深い理解も素晴らしいが、でも、知識だけならここまでは驚嘆しないと思う。
人間としてどうあるべきか、のような深いテーマが根底に流れているので、私はこれまで勝手に、人生経験豊富な作者の円熟期の作品と思い込んでいた。




庭園いつ、どんな作品を創造するか。

どんな分野の芸術であれ、作品には作者の人生経験が反映されるという事実は否定できないと思う。

年齢が上がれば、普通は、経験も増える。じゃあ年齢が上がれば、良い作品が生まれるのかというと、もちろんそういうケースもあるだろうが、必ずしもそうとは言えない。
年齢の高さと経験の質は、比例しないからである。

そして一方では、実際に経験したとかしないとか、そういう次元とは全く違うところで、年齢にも経験にも関係なく、何か素晴らしいものを創造する人たちもいるのである。



そんなことを思いながら、最近またこの訪問記を書くにあたって、再び 1巻から読み直している。
よく読むと、前述の箇所に限らず、分かっていなかったところだらけだ。


24歳当時の池田理代子に、今になってようやく追いつけるようになったのかもしれない。



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