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冬のパリはグレー


冬のパリの空初めて冬のパリを訪れたときのこと。

他の季節には見られないパリの表情があった。

朝はいつまでも薄暗く、夕暮れは早い。日中は曇りがちで、街全体にうすい灰色のベールがかかっているかのようだ。

カフェのえんじ色のひさしも、アパルトマンのゴミ置き場から運び出された緑色のゴミ箱も、くすんだ色に見える。信号機のサインさえも。


路上に隙間無く並ぶ自動車は、よく見るとそれぞれ紺、茶、黄色など個性的な色をしているのに、全体を景色の一部として眺めると、たちまち色が消え失せる。敵から身を守ろうと 自然の色に溶け込む野生動物のように。


色はどこに行ってしまったのだろう。

夏の間、華やかに通りを縁取っていたマロニエの緑や、陽光を受けて眩しく反射する公園の砂の白は?

 

冬の青空そんなことを思いながら、過ごしていた滞在中。

午後に訪れた教会を出ると、ずっと重かった曇り空が嘘のように、青空が広がっていた。

思わず立ち止まって見上げた。
滞在4日目にして、初めて見る青空。

はかなげな水色。
緯度の高さのせいか、日本の空より薄い色をしている。

しばらく見上げていると、雲間から漏れる日差しが、カーテンのような滑らかな曲線を描き出した。

とても尊い とっておきの光景を見せてもらったようで、あたたかく安らいだ気持ちになった冬の日のパリ。





路上駐車パリ名物(?)路上駐車


ゴミ箱
路上に出されたゴミ箱。回収車が来て中身を持って行く。


テルトル広場モンマルトル・テルトル広場。絵描きさんがいる広場。


夏のテルトル広場ちなみに、同じテルトル広場の夏の様子。
色彩豊か。


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